漏洩意識
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たとえば、英米のプロテスタント系の諸国に多くみられた分離派の宗教グループが一七世紀と一八世紀にかけて、国家の宗教と、宗教にかかわる国の介入に抵抗して闘うことを目的としていたことは、興味深いことでした。というのは一九世紀にふたたび登場したこういう宗教グループは今度は、医療化と闘うことを主な目的としていたからです。生の権利を主張し、病気になる権利を主張し、みずからの望みのもとで手当てをうけるか死を選ぶかを決定する権利を主張したのです。この権威的な医療化から逃れたいという望みは、一九世紀末において、そして現在でも、宗教的な外見をもち、激しい活動を展開するこうした複数の集団に特徴的にみられるものでした。
カトリック系の諸国では状況は異なります。一九世紀末から現在にいたるまで、貧しい巡礼たちが毎年、数百万人もルルドを訪れてきますが、この巡礼はどんな意味をもつのでしょうか。それは自分の身体と疾病が、権威主義的に医療化されていることへの漠然とした抵抗としか解釈できないのです。
「医療化の歴史」ミシェル・フーコー